○添付資料の目次
1.経営成績・財政状態に関する分析 ……… 2
(1)経営成績に関する分析 ……… 2
(2)財政状態に関する分析 ……… 4
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……… 5
(4)事業等のリスク ……… 5
2.企業集団の状況 ……… 11
3.経営方針 ……… 12
(1)会社の経営の基本方針 ……… 12
(2)目標とする経営指標 ……… 12
(3)中長期的な会社の経営戦略 ……… 12
(4)会社の対処すべき課題 ……… 12
(5)その他、会社の経営上重要な事項 ……… 14
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……… 15
5.連結財務諸表 ……… 16
(1)連結貸借対照表 ……… 16
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……… 18
連結損益計算書 ……… 18
連結包括利益計算書 ……… 19
(3)連結株主資本等変動計算書 ……… 20
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ……… 22
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ……… 23
(継続企業の前提に関する注記) ……… 23
(セグメント情報等) ……… 23
(1株当たり情報) ……… 23
(重要な後発事象) ……… 24
6.その他 ……… 25
(1)役員の異動 ……… 25
(2)その他 ……… 25
1.経営成績・財政状態に関する分析
(1)経営成績に関する分析
当連結会計年度における売上高は1,592,120千円(前年同期比9.7%増)営業利益は312,661千円(前年同期比 345.0%増)、経常利益は283,025千円(前年同期比703.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は68,733千円
(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失75,872千円)となりました。
1.1 背景となる経済環境
当連結会計年度における国内経済は、新興国経済の減速や原油安により先行不透明感があるものの、個人消費で停 滞感がみられるなど、設備投資や個人消費に緩やかな改善がみられ、底堅く推移しました。そのような中、当社グル ープが属するIT(情報技術)産業においては、一部の産業において新規システム開発、保守・運用などに対するIT投 資意欲改善の傾向がみられました。また、クラウド(※)、スマートデバイス(※)、IoT(※)といった新たな領 域では投資を進める企業も引き続き増加しつつあります。
1.2 当社グループの取り組み
このような国内経済状況の中、当社グループは、国内のみならず国外市場での大きな成長を目指しています。日本 国内においては、当連結会計年度を通じて主力製品「ASTERIA」において売上をさらに伸ばすことに尽力しつつ、当 社グループが得意とするクラウド技術、スマートデバイス技術を製品化した「Handbook」において積極的な営業・マ ーケティング活動を進めました。国外においては、これまでに中国杭州市と中国香港特別行政区に研究開発子会社、 中国上海市と米国カリフォルニア州に販売子会社及びシンガポールに東南アジア展開を進めるための子会社を有して おります。
その結果、当連結会計年度における、売上区分別の経営成績の分析は以下の通りです。
ライセンス
売上高 前年実績 前年同期比
637,225千円 605,032千円 105.3% 定性的情報
ラ イ セン ス 売 上 は 、 当社 ソ フ ト ウェ ア の 半 永久 的 使 用 権 の対 価 で す 。そ の た め 、 季 節変 動や、企業のIT投資の状況の影響を受け易く売上が安定しないという特徴があります。
当連結会計年度においては、「ASTERIA」とクラウドサービスの接続性向上のための「ア ダ プ タ 開 発 プ ロ グ ラ ム 」 を 開 始 し た 成 果 と し て 、 Biw ar e 、T ab le au 、 Mi cr oso ft D yn ami cs CRMの アダ プ タが パー トナ ー 企業 によ って 開 発さ れ、 「 A STERIAアダ プタ 」 提供 も拡 大し て お りま す 。平 成 27年 12月 に 発表 し まし た テッ ク ビュ ー ロ 株 式会 社と の 事業 提 携に つづ き 、 平 成 2 8年 1月 か らは テ ッ クビ ュ ー ロ株 式 会 社 、さ くら イ ンタ ー ネ ット 株 式 会社 及 び 当社 で ブ ロ ック チ ェ ー ンの 実 証 実験 環 境 を無 償 提 供 い た し まし た。 また 、 海 外 で も ブ ロ ック チ ェ ー ン 活 用シ ーン の 拡 大を 目 指 し、 平 成28 年3 月 に はミ ャ ンマ ー 最 大の マ イ クロ フ ァイ ナ ン ス機関のBC Finance様と実証実験を行うことを発表いたしました。
「 AS TE RI A」 の 接 続 先 を 増 や す た め 、 C Dat a So ft wa re , In c( 以 下 C Da ta )と 事 業 提 携 し 、 CDataの製品をOEMし「ASTERIA」のオプション製品として国内販売すること、両社の共同出 資によりCData Software Japan株式会社の設立を発表いたしました。
また、「ASTERIA」の導入事例として平成27年12月までの公開事例に加えて、パナホーム 株 式 会社 様 、ヤ ン マー 情 報 シス テ ム サー ビ ス 株 式会 社様 、 JAあ い ち経 済 連 様の 事 例 を新 規 公 開 す る な ど導 入 企業 数 は 順調 に 増 加し て いま す 。 平成 28 年 3 月 末に お け る累 計 導入 社 数 は5,471社となり、国内市場における9年連続シェアNo.1も獲得いたしました。
※ シェ ア 出 典: テ クノ ・ シ ステ ム ・ リサ ー チ 社 「201 5年 ソ フ ト ウェ ア マ ーケ テ ィン グ総 覧EAI/ESB市場編」
このような活動の結果、ライセンス売上高は、前年同期比で105.3%となりました。
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信
サービス
売上高 前年実績 前年同期比
250,147千円 192,691千円 129.8% 定性的情報
サ ー ビス 売 上 は 、 「 ネ ッ ト サ ー ビス」 、 「 役務 サ ー ビ ス 」 、 「サ ブス ク リ プ ショ ン サ ー ビス」の3つのサービスで構成されています。
「 ネッ ト サー ビ ス」 は 、ス マー ト デバ イ ス向 け 情報 配 信・ 共有 サ ービ ス 「Han dbook」 を 中心とするインターネットを介してソフトウェアを提供するサービスです。
「 Handbo ok」 は、 スマ ー トデ バ イス 向 けの 情 報配 信 ・共 有 サ ー ビス で、 主に企 業 や教 育 機関で活用されています。
「 Handbo ok」 の販 売 に あ たっ て は、 当 連結 会 計年 度 よ り、 メ ー ル・電話 を 中心 と した 営 業 活動 「 イン サ イド ・ セ ール ス 」を 開 始し 、 平成 27 年11 月か ら はそ の 活動 を 更に 充 実さ せ チ ャ ット に よ る 導入 相 談 にも 対 応 する サ ー ビス を 開 始 す る な ど、 販 促 活動を よ り 一層 強 化 し てい ます 。ま た、 「 Hand book」の デザ イン 、使 い やす さ等 が評 価さ れ「 2015年度 グッ ド デザイン賞」を受賞するとともに、市場調査レポートにおいても4年連続シェアNo.1を獲得 いたしました。
※シェア出典:ITR「ITR Market View:エンタープライズ・モバイル管理/スマートアプ リ開発市場2014/2015」モバイルコンテンツ管理市場:ベンダー別売上金額シェア (2012
~2015年度予測)
平 成27年 12月 まで の公 開事 例 に加 えて 、「 Handbo ok」の 導入 事例 とし て 、岩 井医 療財 団 様、コネクシオ株式会社様の事例を新たに公開いたしました。
結 果 と し て 、 平 成 2 8 年 3 月 末 に お け る 「 H a n d b oo k 」 の 累 計 契 約 件 数 は 1 , 0 2 7 件 と な り 、
「 Handbook」 のSaaS( ※) サー ビス を 主とす る 、ネ ット サー ビス 全体 の売 上高 は前 年同 期 比で131.2%と伸張しました。
「 役 務 サ ー ビ ス」 は 、当 社 が 直 接役 務 を 提 供 す る も の で、そ の ほ とん ど が 当 社製 品 の 導 入研修です。前年同期比では106.9%と伸張しました。
「 サブ スク リプ シ ョン サー ビス 」 は「 ASTERIA WA RP」を クラ ウド 使用 に 対応 させ た月 額 使 用料 型 で 提 供する 平 成 26年 12月 に開 始 した サ ービ ス です 。 売 上は 月 額課 金 で、 まだ 売 上 は 僅 少 で す が 、 中 期 的 に 売 上 の 安 定 化 を 図 る 大 き な 柱 に 成 長 さ せ る よ う 努 力 し て お り ま す。
このような活動の結果、サービス売上高は、前年同期比129.8%と伸張しました。 合 計
売上高 前年実績 前年同期比
1,592,120千円 1,451,462千円 109.7%
「ASTERIA」製品の売上はライセンス、サポート、サービスを合計して、1,332,805千円となりました。
「Handbook」製品の売上はライセンス、サポート、サービスを合計して、230,860千円となりました。
また、利益面につきましては、主力製品の販売が好調に推移したことに加え、海外子会社を中心とした組織体制の見 直しなどの合理化に努めたこと等による販売費及び一般管理費の減少により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属 する当期純利益ともに前期を上回ることとなりました。
※用語解説
・クラウド=〔Cloud〕企業がハードウェアやソフトウェアの資産を自前で持たずにインターネット上に存在するハ ードウェアやソフトウェアを必要に応じて利用する形態。
・スマートデバイス=〔Smart Device〕ス マートフォンや、タブレット端末など、キーボードを持たない高性能モ バイル・コンピュータ。無線LANや電話回線等を通じてインターネットに接続できる機能を持つ。
・IoT=〔Internet of Things〕コンピュータだけでなく、様々な機器(モノ)をインターネットに接続することに よって、ソフトウェアから制御、計測などを行うことのできる機器およびその仕組み。
・SaaS=〔Software As A Service〕ソフトウェアを顧客に渡さず、ソフトウェアベンダーが管理するインターネッ ト上のサーバーに設置してサービスとして提供する形態。
(2)今後の見通し
当社グループでは、開発拠点として中国浙江省杭州市と中国香港特別行政区に、販売拠点として米国カリフォルニ ア州クパチーノ市と中国上海市に、販売・開発の連携拠点としてシンガポールに、連結子会社となる海外現地法人を それぞれ設置しています。当社グループは、これらの拠点を活用し海外企業との積極的な事業提携、資本提携および 海外に存在する新技術の取得等を実施していく計画です。このような展開は、今後の当社グループの成長に大きく貢 献することが期待される一方で、世界経済および技術評価の動向、為替変動などの影響を受けることから、当社の現 在の事業規模と対比して相対的に大きな変動が生じる危険性があります。
また、国内においても、当社グループ売上高の大半を占めるライセンス売上は、業界全体が再編されつつあるシス テムインテグレータ経由の販売となり、各社の経営戦略に大きく左右されることから業績予想が困難となっておりま す。この課題を改善すべく、季節変動を受けにくい特徴を持つサポート売上や月額課金によるネットサービス売上を 増やすことにより売上の安定化を図っておりますが、現時点においてはライセンス売上の変動要因を補えるまでに成 長しておりません。
以上のような国内外の状況を勘案し、合理的な業績予想の算定を行うことは困難であり、適切な予想の開示ができ ないと判断いたしました。
なお、業績の進捗を踏まえ、合理的な算定が可能になった時点で可能な限り速やかに開示いたします。
(3)財政状態に関する分析 ①資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産合計につきましては3,483,232千円(前連結会計年度末は3,464,300千円)となりました。 主な資産の増減は、現金及び預金122,603千円の減少に対し、投資有価証券183,396千円の増加になります。
負債につきましては、748,789円(前連結会計年度末は774,626千円)となりました。主な負債の増減は、未払消費 税等22,376千円の減少に対し、未払法人税等16,986千円及び前受金32,108千円の増加になります。
純資産につきましては、2,734,443千円(前連結会計年度末は2,689,673千円)となりました。主な純資産の増減 は、為替換算調整勘定12,336千円の減少に対し、利益剰余金24,186千円及び有価証券評価差額金32,926千円の増加に なります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より122,603千円 減少し、1,902,748千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は218,830千円となりました。主に市場販売目的のソフトウェア79,966千円及び法 人税等の支払額115,966千円の減少要因に対し、税金等調整前当期純利益192,919千円及び減価償却費106,885千円の 増加要因によるものです
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は219,224千円となりました。これは主に投資有価証券の取得202,332円の支出によ るものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は110,752千円となりました。これは配当金の支払い44,088千円及び長期借入金の 返済66,664千円によるものです。
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信
キャッシュ・フロー関連指標の推移
平成24年3月期 平成25年3月期 平成26年3月期 平成27年3月期 平成28年3月期
自己資本比率(%) 75.7 75.0 76.9 77.6 78.5
時価ベースの自己資本比率
(%)
126.0 90.5 104.2 108.4 541.4 キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)
1.1 1.4 0.4 22.8 1.1
インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍)
743.3 108.4 269.2 53.2 135.1
(注)1.上記指標の計算式は下記のとおりであります。 自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
2.指標は、平成25年3月期から平成28年3月期は連結ベースの財務数値により、平成24年3月期は連結貸借 対照表を作成していないため、単体ベースでの財務数値により算出しております。
3.時価ベースの自己資本比率については、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、会社法第454条第5項に基づき、中間配当制度を採用しており、中間配当及び期末配当の年2回、剰余金 の配当を行うことが可能となっております。利益配当につきましては、当社の利益成長とそれを支える礎となる財務 体質の強化が重要との認識から内部留保の充実に重点を置くとともに、業績に裏付けられた株主への利益還元も積極 的に行っていくことを基本方針としております。
当期の剰余金の期末配当につきましては、上記の基本方針並びに当期の業績を基本に、1株につき3.10円とさせて 頂きます。すでに中間配当につきましては年初より無配としておりましたので、この結果、通期では1株につき3.10 円の配当となります。
次期の配当につきましては、先行きの業績見通し等を踏まえて判断することとしているため、未定としております が、決定次第速やかに開示いたします。
(5)事業等のリスク
以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記 載しております。
また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられ る事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社グループは、 これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株 式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要がありま す。
なお、本書に記載されている将来に関する事項は、平成28年3月31日現在において当社グループが入手可能な情報 から判断したものであります。
(事業を取り巻く経営環境のリスク) ① 業績の推移について
当社グループは、経営方針に基づき積極的な海外展開を実施しており、現在、国内以外の市場として、北米市場、 中国市場および東南アジア市場をターゲットとして市場開拓を実施しています。また、そのために、米国カリフォル ニア州クパチーノ市、中国上海市、中国浙江省杭州市、中国香港特別行政区およびシンガポールに子会社を置き、ま たタイ、ミャンマーにおいて営業活動を行っております。
当社としては、それぞれの海外子会社は営業開始より3年をメドに黒字化する計画としているものの、各市場やと りまく環境の変化は激しく、売上の伸張が当社の計画通りにならない可能性があります。その場合には、当社グルー プの業績において影響を及ぼす可能性があります。また、過去の業績が必ずしも今後の業績の参考にならない可能性 もあります。
連結経営指標等
回次 第14期(単体) 第15期 第16期 第17期 第18期
決算年月 平成24年3月 平成25年3月 平成26年3月 平成27年3月 平成28年3月
売上高 (千円) 1,294,536 1,330,748 1,487,859 1,451,462 1,592,120 経常利益 (千円) 190,619 88,248 187,080 35,218 283,025 当期純利益又は
当期純損失(△)
(千円) 155,477 34,650 70,087 △75,872 68,733 純資産額 (千円) 1,877,416 1,857,472 1,956,818 2,689,673 2,734,443 総資産額 (千円) 2,479,019 2,465,236 2,514,693 3,464,300 3,483,232
(注) 1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.第14期においては、連結損益計算書を作成していないため、単体の数値になっております。 3.第14期においては、連結貸借対照表を作成していないため、単体の数値になっております。 4.第18期の財務情報については、金融商品取引法第193条の2の規定に基づく監査は未了であります。
なお、第14期から第18期までの業績変動の主な要因は以下の通りです。
第14期 (単体):厳しい国内経済状況の中、当事業年度を通じて主力製品「ASTERIA」において従来のチャネル、適 用領域における売上を堅調に伸ばすことに尽力しつつ、当社が得意とするクラウド、スマートデバ イスの領域について集中的かつ積極的な先行投資を進めた事もあり、売上高は順調に推移しまし た。また、当初計画をしていたAndroid市場におけるマーケティング活動費等の投資を次事業年度 へ繰延べ、またサービス売上の構造変化、その他の経費の効果的使用に努めたことなどの理由によ り、当初予想を大きく上回る利益を計上いたしました。
第15期 (連結):子会社設立により当期より連結決算となりました。円高や株安などで引き続き厳しかった経済環境 のなかで、「ASTERIA」のライセンス出荷数が前期より若干減少するも、「ASTERIA」のサポートサ ービス、「Handbook」の大幅な伸張で過去最高の売上を達成しました。利益については、営業利 益、経常利益、当期純利益は期初の予想を上回りましたが、海外子会社3社を連結すると予想を下 回る結果となりました。
第16期 (連結):中国香港特別行政区に研究開発子会社を設立し、子会社は4社(国内0社、海外4社)となりまし た。国内経済では、円安を背景とした輸出型産業に牽引される形で企業収益の改善がみられ、当グ ループにおいても国内において主力製品の「ASTERIA」の売上を伸ばすことができ、また、スマー トデバイス技術を製品化した「Handbook」において積極的な営業・マーケティング活動を進め過去 最高の売上高を達成しました。利益についても、売上の伸張により前年を大幅に上回りました。 第17期 (連結):ライセンス売上ではASTERIA WARPの販売にリソースを集中したため、ASTERIA MDM One販売が減少 し、売上は前年比減少いたしました。「Handbook」では新パートナー制度の創設や、文教導入事例 の紹介から、過去最高の売上を達成いたしました。平成26年6月シンガポールに販売・開発子会社 を設立し、子会社および孫会社は5社(国内0社、海外5社)となりました。一方海外子会社の戦略 見直しから米国子会社ののれん減損処理を計上し、当期純損失となりました。
第18期 (連結):ライセンス売上では「ASTERIA WARP」の売上が特に下半期から好調となり、売上は過去最高となり ました。「Handbook」においては、新規販売に加えて既存顧客のユーザー増加によって、過去最高 の売上を達成いたしました。一方で当社が保有する有価証券の一部につきまして、投資先企業の事 業環境、業績及び今後の見通しを勘案し、減損と貸倒引当金を計上いたしました。
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信
② 業績の季節変動について
当社グループで最も大きな売上高比率を構成するライセンス売上は、主に「ASTERIAマスターパートナー」からの 発注に基づきます。「ASTERIAマスターパートナー」の多くは3月決算のシステムインテグレータであり、当社への 発注を年度末(3月)及び中間期末(9月)に集中させる傾向があります。そのため、当社の売上高も第2四半期及 び第4四半期に偏る傾向があり、第1四半期、第3四半期の売上は全体に対して小さくなる傾向があります。また景 気の動向によっても左右されることがあります。これらのことを反映し、第14期から第18期における四半期毎の売上 高比率は、以下のとおり19.7%から33.1%と大きく偏った実績があります。
近年は、ライセンス売上以外の売上であるサポート売上とサービス売上を増加させる戦略が奏効し、下表のとおり 季節変動は過年度よりも緩やかになってきているものの、四半期毎の傾向が必ずしも今後の業績の参考にならない可 能性があります。
項目
四半期別売上高比率(連結)
第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期 通期
第14期(単体) 19.8% 26.9% 20.2% 33.1% 100.0% 第15期 19.7% 26.9% 21.9% 31.5% 100.0% 第16期 22.8% 28.7% 21.3% 27.2% 100.0% 第17期 22.4% 25.2% 25.1% 27.3% 100.0%
第18期 20.8% 24.2% 25.7% 29.4% 100.0%
(注)1.比率は、連結会計年度又は事業年度全体に占める割合を示しております。 2.第14期の財務情報は、連結子会社がないため単体の情報となっております。
3.第18期の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2の規定に基づく監査は未了であります。 ③ 競合製品について
当社グループは、企業の情報システムにおけるデータの統合・連携を行うためのソフトウェア製品を提供しておりま す。この領域のソフトウェアのニーズは年々高まっており、ベンチャー企業だけでなく大手ソフトウェアメーカーも競 合製品を投入しております。そのような状況においても、Javaなどによるコーディングを全く行わないという従来のシ ステム開発手法と異なる特長を持った製品である「ASTERIA」は、第三者の調査において企業内外のデータ連携ソフト ウェアとして高い市場シェアを9年間にわたり堅持しておりますが、今後、競合製品の強化や、無料のオープンソース ソフトウェアを含む競合製品との価格競争により著しい価格変動を余儀なくされた場合、当社の事業及び業績に影響を 与える可能性があります。
④ 新製品・新サービスについて
当社グループでは、価値ある新しい製品や新しいサービスを世に送り出すことによる収益向上を図っており、魅力的 な新製品・新サービスの開発による売上高の増加が、企業の成長にとって重要な要素であると考えております。そのた め、これまでにも、XML関連技術、クラウド・コンピューティング関連技術、スマートデバイス技術、ブロックチェー ン技術など近年開発された革新的な技術について早期に積極的に経営戦略の主題として取り組んでおります。
しかしながら、ソフトウェア業界の技術革新のスピードは速く、その技術革新を予測することは極めて難しいため、 当社が常に技術革新に適合した魅力的な新製品をタイムリーに開発できるとは限りません。当社の予測に見込み違いが 生じ、技術革新や市場動向に遅れをとった場合、企業収益に大きな見込み違いが生じ当社の事業及び業績に影響を与え る可能性があります。
(当社の事業体制のリスク)
① 特定の製品への依存度について
当社グループは、高い利益率と成長性を得るために、人数依存型の収益モデルとなるソフトウェアの受託開発を排除 し、自社開発パッケージ製品に直接関連する売上の比率を高める経営戦略を採っております。その中で、主力製品
「ASTERIA」関連の売上は、第18期には売上高の83.7%を占めており、当連結会計年度において当社の売上の多くが
「ASTERIA」関連の売上に依存していることを示しております。
「ASTERIA」の需要は発売以来順調に推移し、平成28年3月末にはその導入実績が累計5,471社と順調に伸張しており ますが、市場環境の変化、内外の景気動向の変化などにより、「ASTERIA」の需要に大きな変化が現れた場合には、当 グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
(単位:千円) 回次(連結) 第14期(単体) 第15期 第16期 第17期 第18期 決算年月 平成24年3月 平成25年3月 平成26年3月 平成27年3月 平成28年3月 製品関連
(ライセンス+サポート)売上
11,648,684 1,183,400 1,307,968 1,258,770 1,332,805
期末の累計導入社数 2,990 3,604 4,360 4,926 5,471 売上高に占める比率 90.0% 88.9% 87.9% 86.7% 83.7% 製品関連以外 129,667 147,348 179,890 192,691 259,315 売上高 1,294,536 1,330,748 1,487,859 1,451,462 1,592,120
(注)1.第14期の財務情報は、連結子会社がないため単体の情報となっております。
2.第18期の財務情報については、金融商品取引法第193条の2の規定に基づく監査は未了であります。
② ASTERIAマスターパートナー(販売代理店)への依存について
「ASTERIA」のライセンス売上は、その大半を「ASTERIAマスターパートナー」と呼ぶ販売代理店を通じてエンドユー ザー企業に販売されております。このことは、当社製品の販売を促進し、代金回収リスクを下げるなどの効果がありま す。
これらのパートナーとの販売契約が一時期に大量に解除される可能性は極めて低いと認識しているものの、何らかの 理由によりそのような状況が発生した場合には、当社の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
③ ライセンスの収益性について
当社グループのライセンス売上は、当社が企画・開発したソフトウェアを不特定多数の顧客に販売するビジネスモデ ルとなっております。このため、特定の顧客向けの受託開発型のソフトウェアと違い、ライセンス販売数が増加しても 当該製品の開発コストはほとんど増加せず、ライセンス販売数量が増すごとに利益率が上昇する収益構造となっており ます。
しかしながら、変化の激しい市場において、このビジネスモデルを継続するためには新たな製品の研究開発を継続的 に実施しなければならず、研究開発投資の状況によっては、当社グループの利益を圧迫する要因になる可能性もありま す。したがって、ライセンス売上の増化が、当社グループの利益増に直結しない可能性があります。
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信
④ ネットサービスの収益性について
サービスの売上区分に属する製品として「Handbook」「OnSheet」「SnapCal」「ASTERIA WARPサブスクリプション」 などの製品を提供しておりますが、その収益モデルは、既に実績のある「ASTERIA」ライセンス売上とは収入モデルが 異なります(下表)。これらの収入モデルは、他社の例に見られるように、成功すれば継続的な収益の拡大が期待され るものでありますが、一方でサービス開始初期の売上金額は極めて小さく、サービス提供開始の直後に確実な予測をす ることが困難であります。したがって、ネットサービスにおける収益が計画通りに確保できない場合は、当社グループ の業績に重大な影響を与える可能性があります。
主な製品 収入モデル 説 明
ASTERIA WARP、Lite
ライセンス収入 当社製品の半永久使用許諾権に対する対価としての収入。
サポート収入
当社製品を使用することによって生じる問題解決や製品の更新の対価と しての収入。
Handbook OnSheet SnapCal ASTERIAサブス クリプション など
サブスクリプション収入
当社サービスを使用した期間に応じて課金(例:月額課金など)するも のについての収入。
広告収入
当社サービスを利用している間に表示される広告について、その広告主 から広告の掲出料としての収入。
コンテンツ収入
当社サービス上に掲載するコンテンツのうち有料で課金するものに関与 する収入。
⑤ 特定の人物への依存について
当社の創業者の一人で代表取締役社長の平野洋一郎は、経営方針や経営戦略の策定、当社事業の推進に重要な役割を 果たしております。なんらかの理由により同氏に不測の事態が生じた場合、当社の今後の経営成績及び事業展開に影響 が予測されます。
また、当社の創業者の一人で執行役員副社長研究開発担当の北原淑行は、当社の研究開発及び製品戦略の策定におい て重要な役割を果たしており、同氏が業務を遂行できなくなった場合には、当社の製品開発を行うにあたって影響が予 測されます。
このため当社では、両氏に過度に依存しないように経営体制を整備し、権限の委譲と人材の育成・強化を通じてリス クの軽減を図っておりますが、両氏に対する依存度は高いため、両氏のうちいずれかが何らかの事由で業務を遂行でき なくなったときは、当社グループの経営成績及び事業展開に影響を与える可能性があります。
⑥ 小規模組織であることについて
当社は、平成28年3月31日現在、取締役3名、監査役4名及び従業員60名(当社グループでは71名)と小規模組織で あり、内部管理体制も現在の規模に応じたものとなっております。今後は事業の拡大に伴って人員の増強を図っていく 考えであり、それに応じて内部管理体制も強化していく予定であります。
当社が事業の拡大や人員の増加に対して適切かつ十分な組織的対応ができなかった場合には、当社グループの事業及 び業績に影響を与える可能性があります。
⑦ 人材の確保について
当社グループは、市場のニーズに合った良質の製品を提供していくために、高い能力と志をもった人材を少数精鋭で 揃えることに注力してきました。そのために、もし中核となる社員が予期せぬ退社をした場合にはメンバー構成に重大 な変化が生じる可能性があります。
このような事態を避けるために、今後も事業の拡大に伴い、積極的に優秀な人材を採用・教育し、また魅力的な職場 環境を提供していく方針でありますが、そうした人材が十分に確保できない場合には、当社グループの事業及び業績に 影響を与える可能性があります。
(システムトラブルのリスク)
① 当社グループ提供のソフトウェアの不具合について
当社グループの主力製品である「ASTERIA」は、銀行決済や報道情報配信など社会的にも重要度の高いシステムに使 用されております。当社グループでは、当社グループの責めに帰すべき事由によるソフトウェアの不具合(誤作動、バ グ等)を発生させないよう品質管理に最善の注意を払っており、またソフトウェア使用許諾契約書や損害保険への加入 等によって不具合が発生した場合のリスクの低減措置等を講じており、過去約14年間にわたってそのような重大な不具 合は発生していませんが、将来にわたって当社の責めに帰すべき不具合が発生しないとは限りません。そのため、ソフ トウェアの不具合に起因する損害賠償責任の発生や当社に対する社会的信頼を喪失することにより、当社グループの事 業及び業績に影響を与える可能性があります。
② サービス運用上のトラブルについて
「Handbook」は、当社がクラウド上のサーバーを運用するケースが圧倒的多数です。当社グループでは、当社グルー プの責めに帰すべき事由によるサービス不能状態を発生させないようクラウドサービスの運用に最善の注意を払ってお り、またソフトウェア使用許諾契約書や損害保険への加入等によって不具合が発生した場合のリスクの低減措置等を講 じており、過去約7年間にわたってそのような重大な不具合は発生していませんが、将来にわたって当社の責めに帰す べき不具合が発生しないとは限りません。そのため、ソフトウェアの不具合に起因する損害賠償責任の発生や当社に対 する社会的信頼を喪失することにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
③ 社内のシステムトラブルについて
当社グループは、社内のコンピュータシステムに関して、そのほとんどをクラウド上に移行し、バックアップ体制を 確立することによる災害対策を講じておりますが、地震や火災などの災害、コンピュータ・ウィルスの感染、電力供給 の停止、通信障害、通信事業者に起因するサービスの中断や停止など、現段階では予測不可能な事由によってシステム トラブルが生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(知的財産権についてのリスク)
当社グループは、現時点において、当社グループの事業活動に影響を及ぼすような特許権、商標権その他知的財産権 が第三者によって取得されているという事実は確認しておりません。また創業以来、第三者から知的財産権に関する警 告を受けたり、侵害訴訟等を提起されたことはありません。しかしながら、将来の当社の事業活動に関連して、第三者 が知的財産権の侵害を主張し、当社の事業が差し止められたり、損害賠償など金銭的な負担を余儀なくされた場合、ま たは第三者の知的財産権につき実施許諾が必要となりロイヤリティの支払いが発生したり、あるいは実施許諾が得られ ない場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(配当政策についてのリスク)
当社グループの配当政策につきましては、当社グループの利益成長とそれを支える礎となる財務体質の強化が重要と の認識から当期グループの業績の状況をベースに、内部留保の充実と配当性向等とのバランスを図りながら、株主に対 して積極的に利益還元を行うことを基本方針としております。
当社グループの剰余金の配当は、期末配当のみの年1回を基本方針としております。配当の決定機関は取締役会であ ります。
当社グループは、1株当たり第14期に2円90銭、第15期に2円90銭、第16期には3円00銭、第17期には3円00銭を実 施し、第18期には3円10銭の期末配当を決議しておりますものの、配当の有無および金額については業績を重視して判 断しているため、業績次第では今後とも安定的な配当を行うことができるかについてはリスクが存在します。
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信
2.企業集団の状況
平成28年3月31日現在、当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(インフォテリア株式会社)、国外の子 会社5社により構成されており、企業など様々な組織の「つなぐ」技術を中核とし新たな価値を創出するソフトウェア の開発と販売を行っております。
当社グループの事業は、「つなぐ」技術のノウハウを生かしたソフトウェア製品の企画、開発、販売、サポート、教 育ならびに、これらの付帯業務の単一事業であるため事業の種類別セグメント情報を記載していないため、事業区分ご との内容を下に記載します。
区 分 内 容
ライセンス
当社グループは、企業等のニーズに対応する汎用のソフトウェア製品を企画・設計・開発し、その使 用許諾権(ライセンス)を販売しております。直接の販売先は、「ASTERIAマスターパートナー」と呼 ぶ、当社と販売契約を締結するシステムインテグレータ等の販売代理店に販売しております。「ASTERIA マスターパートナー」は、主として同社が提供するシステム構築の中に当社ソフトウェア製品を組み込 む形でエンドユーザーに提供しております。当事業年度におけるライセンス売上は、その主たる
「ASTERIA」シリーズに加え、若干の「Handbook」によるものとなっております。
サポート
当社グループは、当社グループが開発・販売するソフトウェア製品の導入先に対して技術サポート及 び製品の更新(新しいOSへの対応、機能の拡充、不具合の修正)など運用支援を行うサポート業務を行 っております。サポート業務は、当社ソフトウェア製品のQ&A(質問と回答)や更新サービスを提供 するもので、その対価は原則として年間契約でいただき、売上は12ヶ月に配賦計上しております。当事 業年度におけるサポート売上は「ASTERIA」シリーズに対するサポートによるものが主となっておりま す。
サービス
サービスは、ネットサービス、役務サービス、サブスクリプションサービス等で構成されています。 ネットサービスは、インターネット上にソフトウェアを配置して必要に応じてソフトウェアを利用い ただくサービスものです。また、そのプラットフォームとしてスマートフォンやタブレット端末などの スマートデバイスに注力しております。
役務サービスは、主として当社ソフトウェア製品の導入を促進するためのコンサルティング役務の提 供を行っております。
サブスクリプションサービスは、「ASTERIA WARP」をクラウド使用に対応させた月額使用料型で提供 する平成26年12月に開始したサービスです。
3.経営方針
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「組織を超えた連携を実現するソフトウェアを開発し世界規模で提供する」ことを使命(ミッシ ョン)としております。そのために、当社自体が「『つなぐ』エキスパート」として社会的な価値を生み出し、社会 に貢献することを目指しております。
また、当社グループは「『売上』は当社が社会に生み出した価値、『利益』は当社が生み出した価値と消費した価 値の差分」との考え方を基本に、社会的価値の提供を通じて企業価値の増大に努めてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループが重視している経営指標は、従業員一人当たり売上高、売上総利益率および営業利益率です。それぞ れの指標の今期の実績は以下のとおりです。
前期実績 当期実績
従業員一人当たり売上高 21,345千円 22,424千円
売上総利益率 83.1% 85.3%
営業利益率 4.8% 19.6%
また、これらの指標を高水準に保つためには、競争力の高い製品とマーケティングが必要であり、従来より積極的 に研究開発投資とマーケティング投資を行ってまいりました。今後とも、研究開発投資額は売上高の7~10%を目処 に、マーケティング投資額は売上高の10%程度を目処に、積極的な投資を行っていく計画です。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループの中期的な経営戦略は以下の4点です。
①主力製品「ASTERIA」を中心としたエンタープライズ事業の安定的成長
②新製品「Handbook」を中心としたネットサービス事業による飛躍的成長
③海外市場(特に英語圏と中国語圏)への展開による中長期における継続的成長
④IoTやブロックチェーンをはじめとする新技術分野に向けた製品・サービスの研究開発
企業におけるデータ連携を実現する製品「ASTERIA」を主力製品として今後も販売増大に取り組みます。当社グル ープでは、企業システム連携製品を使用する企業数の拡大に向けて、販売チャネルの強化、製品ラインアップの強化 に取り組みます。
「ASTERIA」に加えて、新たなターゲットに向けたネットサービス製品にも積極的に取り組んでいきます。すでに 提供を開始しているスマートデバイス向けサービス「Handbook」を売上の源泉となるサービスに成長させてまいりま す。
さらに、3本目、4本目の柱となる新たな製品を開発して国内外で販売することにより売上の増大を図り、大きな 成長を目指してまいります。
当社グループは、今後の企業情報システムが、クラウドとデバイスの普及によって「所有から消費へ」と移行する ことで「エンタープライズ・コンシュマー」化していくと確信しています。昨今のフィンテックなどの流れも重厚長 大なエンタープライズ・システムからエンタープライズ・コンシュマーへの流れです。今後ともこのような流れを先 取りしたソフトウェアを意欲的に研究開発し提供してまいります。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループは、将来の成長性の確保及び利益率の向上を図るため、主力製品「ASTERIA」の完成後は、その売上 を中心としたビジネスモデルの確立を目指し、結果として平成28年3月期にはライセンスとサポートの合計が全体売
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信
平成28年3月期における減損の主な内容は、国内海外のベンチャー企業への減損損失です。当社と投資先企業との 協業により市場拡大を期して投資を実行した企業でしたが投資先企業の財務状況や市場環境を勘案し減損処理を行い まいした。今回のような減損で全体の損益に大きな影響が発生しうる投資については、ガイドラインの作成などによ り慎重な投資、および投資後の管理(PMI = Post Merger Integration)を行う体制を作る必要があると認識してお ります。
③ コーポレートガバナンスの強化
当社は、上記のような重要な経営判断をしっかりとガバナンスの効いた状態で執行するために、平成28年4月15日 に当社の「業務の適正を確保するための体制」を改定しました。また、コーポレートガバナンス・コードに対する当 社の取り組みを平成27年11月に公表し、当社の取り組みを株主を始め多くの方々に理解いただけるように取り組んで おります。当社は、社外の目と知見によるガバナンスの充実のために創業時より一貫して社外取締役を2名選任して いますが、今後とも継続的にコーポレートガバナンスの強化を意識した経営が必要であると認識しております。
<中長期的課題>
① マルチプロダクト/サービス化
平成28年3月期において、当社の売上の約8割を「ASTERIA」一製品(ライセンス及びサポート)に依存していま す。第二の主力製品「Handbook」は大きく成長してはいるものの、売上全体の2割に満たない状況です。このこと は、「ASTERIA」の売上そのものが当社の事業成績に直結することを示していますが、特に「ASTERIA」のライセンス 売上は、半永久的な使用許諾権の販売に基づくため販売時1回限りの計上であることから、月次、四半期そして市場 環境によっての偏差が大きくなっています。当社が継続的な成長を実現するにあたっては、「ASTERIA」と同様に基 幹となるプロダクト/サービスを育て、特定の製品の影響を受けにくい事業ポートフォリオを組み立てることが大き な課題であると認識しております。
② 製品パートナーの強化
当社製品「ASTERIA」や「Handbook」の販売増大のためには、パートナーの販売力強化が課題となります。平成28 年3月31日現在、「ASTERIA」販売の中核となるパートナーとして「ASTERIA マスターパートナー」が20社、
「Handbook」販売の中核となるパートナーとして「Handbookトータルパートナー」が20社、「Handbookセールスパー トナー」が10社となっております。今後の業績拡大のためには各パートナーの営業力、技術力の向上を図っていくこ とが課題であると認識しております。
③ 新市場の開拓
エンタープライズ系製品のさらなる伸張のためには、汎用のミドルウェアとしてだけではなく、すでに実績のある 報道ネットワークやリアルタイム決済におけるソリューションなどのように、具体的な用途における活用を提案し、 その中における確固たる地位を確立することが課題となります。当社グループとしては、特に市場性の見込まれる以 下の新市場について製品の展開を図る計画です。
(ア) データマネジメント市場
システム間のデータ連携が行われることによって、各システムでのマスターデータ(顧客データや製品データなど 事業の根幹となる情報)の不整合や品質の劣化といった問題が顕在化しており、その課題を解決するデータマネジメ ント市場が活性化しています。当社は、平成20年に国産ソフトウェアとして初めてMDMのパッケージ製品を出荷し、 平成23年4月に発足した日本データマネージメントコンソーシアムにも理事として参画し、この領域の市場開拓を進 めてまいります。
(イ) クラウドアプリケーション開発市場
企業で今後進展するシステムのクラウド化の流れにおいて、データ連携基盤はあらたにアプリケーション開発基盤 としての機能も求められるようになっていきます。平成26年12月に「ASTERIA WARP」サブスクリプションの販売を開 始いたしましたが、中期的に売上の安定化に貢献できる製品に成長させてまいります。
(ウ) IoT(Internet of Things)市場
インターネットの普及が進み、コンピュータだけでなくあらゆるものがインターネットに繋がる時代がすぐそこま で来ており、これらインターネットにつながる機器がIoT(Internet of Things)と呼ばれています。これらの機器の 稼働においても、データ連携が必須であり、当社の得意とする領域をさらに広げることができるため、IoTを含めた データ連携での市場開拓を進めてまいります。
④ ブロックチェーン技術の普及
当社は、フィンテックの中核技術であるブロックチェーンと「ASTERIA」との接続アダプタを通じ、さまざまな業 種におけるブロックチェーンの適用を推進し、「ASTERIA」シリーズを拡販してまいります。ブロックチェーン技術
は金融業界だけでなく、幅広い分野で応用できる技術と注目されております。このような新技術が幅広く活用される ためには、市場における新たな技術の普及促進、啓発活動が課題となります。
⑤ スマートデバイス向け新サービスの開発
iPhone/iPad及びAndroidに代表される持ち運び可能で革新的な使い勝手をもったスマートデバイスの幅広い普及が 見込まれています。当社では、スマートデバイスが今後ビジネスや教育の現場に普及していくと見込んでおり、既に
「Handbook」「SnapCal」「lino」の提供を開始しています。今後、加速するスマートデバイスの進化と普及に伴 い、迅速なソフトウェアの開発・提供が課題と認識しております。
⑥ 海外市場への展開
当社グループは、設立時より海外に通用するソフトウェアの開発と提供を目指しております。特に世界的にプラッ トフォーム(技術基盤や販売環境)が統一されているネットサービスにおいては、積極的に海外展開を行います。当 社が提供する製品・サービスは全て日本語、英語、中国語の3ヶ国語で提供し、さらにiPhone/iPad及びAndroid向け カレンダーサービス「SnapCal」では7カ国語に同時対応しています。世界における日本国内のソフトウェア市場規 模は10%を下回っており。多言語展開を含めた海外市場への取り組みが重要な課題であると認識しています。
⑦ 成長のための社内人員の充実
「ASTERIA」や「Handbook」の顧客企業数が増え、ターゲットとなる業種業態も幅が広がっています。また、今後 マルチプロダクト/サービス化、グローバル化により様々なターゲット分野における成長をより確固たるものにする ために、開発、マーケティング、営業、管理などの各職務において優秀な人材をタイムリーに採用することが重要な 課題となっており、グローバル化の強化の為に、多国籍な人材採用を積極的に行っております。将来の成長に向け て、経営資源のより戦略的な配分を考慮し、多様性を持った人材の採用を行うことが重要な課題であると認識してお ります。
(5)その他、会社の経営上重要な事項 該当事項はありません。
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、「組織を超えたコンピューティングを実現するソフトウェアを開発し世界規模で提供する」をビジ ョンに掲げ、「ASTERIA」、「Handbook」の主力製品を提供しております。当社グループのビジョンに掲げております
「世界規模」で活動を行う上で、グローバルでの会計処理の統一、国際的な比較可能性を向上させ、ステークホルダー の皆様の利便性を高めることを目的として、平成28年3月期有価証券報告書より国際会計基準(IFRS)を適用いたしま す。
※スケジュールにつきましては、平成28年3月11日公表の「国際会計基準(IFRS)の任意適用時期の一部予定スケジュ ール変更に関するお知らせ」をご参照ください。
5.連結財務諸表
(1)連結貸借対照表
(単位:千円)
前連結会計年度 (平成27年3月31日)
当連結会計年度 (平成28年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 2,525,351 2,402,748
売掛金 174,317 189,732
原材料 420 408
繰延税金資産 6,894 9,370
その他 27,176 19,566
流動資産合計 2,734,160 2,621,826
固定資産
有形固定資産
建物 27,510 27,510
減価償却累計額 △21,744 △22,359
建物(純額) 5,765 5,151
工具、器具及び備品 42,403 34,298
減価償却累計額 △36,954 △29,903
工具、器具及び備品(純額) 5,449 4,395
有形固定資産合計 11,215 9,546
無形固定資産
商標権 4,243 3,712
ソフトウエア 162,420 129,772
ソフトウエア仮勘定 - 11,857
その他 42 42
無形固定資産合計 166,705 145,384
投資その他の資産
投資有価証券 244,734 428,130
関係会社株式 160,667 144,071
敷金及び保証金 52,967 53,707
保険積立金 89,886 101,716
その他 3,962 3,962
貸倒引当金 - △25,112
投資その他の資産合計 552,218 706,475
固定資産合計 730,139 861,406
資産合計 3,464,300 3,483,232
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信
(単位:千円)
前連結会計年度 (平成27年3月31日)
当連結会計年度 (平成28年3月31日)
負債の部
流動負債
買掛金 20,987 12,133
短期借入金 100,000 100,000
1年内返済予定の長期借入金 66,664 66,664
未払金 46,858 58,457
未払法人税等 65,522 82,508
未払消費税等 47,331 24,954
前受金 265,828 297,936
その他 26,416 23,729
流動負債合計 639,608 666,383
固定負債
長期借入金 133,336 66,672
繰延税金負債 1,682 15,733
固定負債合計 135,018 82,405
負債合計 774,626 748,789
純資産の部
株主資本
資本金 1,138,466 1,138,466
資本剰余金 1,092,169 1,092,169
利益剰余金 426,091 450,278
自己株式 △66,229 △66,236
株主資本合計 2,590,498 2,614,677
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 5,961 38,888
為替換算調整勘定 93,213 80,877
その他の包括利益累計額合計 99,175 119,765
純資産合計 2,689,673 2,734,443
負債純資産合計 3,464,300 3,483,232
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:千円)
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
売上高 1,451,462 1,592,120
売上原価 245,726 233,914
売上総利益 1,205,735 1,358,206
販売費及び一般管理費
広告宣伝費 22,739 19,385
販売促進費 87,272 77,449
役員報酬 65,060 43,390
給料及び手当 386,106 372,116
法定福利費 55,102 49,816
支払報酬 47,721 49,074
研究開発費 128,310 129,715
減価償却費 4,226 2,954
地代家賃 81,284 81,802
のれん償却額 24,021 -
その他 233,634 219,841
販売費及び一般管理費合計 1,135,481 1,045,545
営業利益 70,254 312,661
営業外収益
受取利息 2,713 1,776
受取配当金 3,926 2,409
為替差益 16,364 -
その他 888 1,152
営業外収益合計 23,892 5,338
営業外費用
支払利息 92 1,678
為替差損 - 8,354
株式交付費 14,899 -
持分法による投資損失 38,858 14,713
和解金 - 7,024
その他 5,078 3,202
営業外費用合計 58,928 34,974
経常利益 35,218 283,025
特別利益
新株予約権戻入益 24,104 -
投資有価証券売却益 53,087 -
特別利益合計 77,191 -
特別損失
固定資産除却損 225 -
投資有価証券評価損 - 64,993
貸倒引当金繰入額 - 25,112
減損損失 58,051 -
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信
(連結包括利益計算書)
(単位:千円)
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
当期純利益又は当期純損失(△) △75,872 68,733
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △25,577 32,926
為替換算調整勘定 79,223 △11,095
持分法適用会社に対する持分相当額 - △1,240
その他の包括利益合計 53,645 20,590
包括利益 △22,227 89,323
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 △22,227 89,323
(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)
(単位:千円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 735,850 689,552 530,241 △66,203 1,889,441
当期変動額
新株の発行 402,616 402,616 805,233
剰余金の配当 △32,468 △32,468
親会社株主に帰属する当期 純利益又は親会社株主に帰 属する当期純損失(△)
△75,872 △75,872
自己株式の取得 △26 △26
持分法の適用範囲の変動 4,190 4,190
株主資本以外の項目の当期 変動額(純額)
当期変動額合計 402,616 402,616 △104,150 △26 701,056
当期末残高 1,138,466 1,092,169 426,091 △66,229 2,590,498
その他の包括利益累計額
新株予約権 純資産合計
その他有価証券評価 差額金
為替換算調整勘定
その他の包括利益累 計額合計
当期首残高 31,539 13,990 45,530 21,846 1,956,818
当期変動額
新株の発行 805,233
剰余金の配当 △32,468
親会社株主に帰属する当期 純利益又は親会社株主に帰 属する当期純損失(△)
△75,872
自己株式の取得 △26
持分法の適用範囲の変動 4,190
株主資本以外の項目の当期 変動額(純額)
△25,577 79,223 53,645 △21,846 31,798
当期変動額合計 △25,577 79,223 53,645 △21,846 732,854
当期末残高 5,961 93,213 99,175 - 2,689,673
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信
当連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)
(単位:千円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 1,138,466 1,092,169 426,091 △66,229 2,590,498
当期変動額
新株の発行
剰余金の配当 △44,546 △44,546
親会社株主に帰属する当期 純利益又は親会社株主に帰 属する当期純損失(△)
68,733 68,733
自己株式の取得 △7 △7
持分法の適用範囲の変動
株主資本以外の項目の当期 変動額(純額)
当期変動額合計 24,186 △7 24,179
当期末残高 1,138,466 1,092,169 450,278 △66,236 2,614,677
その他の包括利益累計額
新株予約権 純資産合計
その他有価証券評価 差額金
為替換算調整勘定
その他の包括利益累 計額合計
当期首残高 5,961 93,213 99,175 - 2,689,673
当期変動額
新株の発行
剰余金の配当 △44,546
親会社株主に帰属する当期 純利益又は親会社株主に帰 属する当期純損失(△)
68,733
自己株式の取得 △7
持分法の適用範囲の変動
株主資本以外の項目の当期 変動額(純額)
32,926 △12,336 20,590 20,590
当期変動額合計 32,926 △12,336 20,590 44,769
当期末残高 38,888 80,877 119,765 2,734,443
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:千円)
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益 54,132 192,919
減価償却費 113,077 106,885
貸倒引当金の増減額(△は減少) - 25,112
のれん償却額 24,021 -
株式報酬費用 2,257 -
受取利息及び受取配当金 △6,639 △4,186
支払利息 92 1,678
株式交付費 14,899 -
為替差損益(△は益) △1,179 -
新株予約権戻入益 △24,104 -
投資有価証券売却損益(△は益) △53,087 64,993
持分法による投資損益(△は益) 38,858 14,713
投資事業組合運用損益(△は益) 1,744 -
固定資産除却損 225 -
貸倒損失 - 1,991
減損損失 58,051 -
売上債権の増減額(△は増加) △25,159 △16,099
たな卸資産の増減額(△は増加) 8 12
その他の流動資産の増減額(△は増加) △1,909 2,010
市場販売目的のソフトウェアの増減額(△は増 加)
△70,058 △79,966
仕入債務の増減額(△は減少) △9,263 △8,973
前受金の増減額(△は減少) 19,642 38,380
未払消費税等の増減額(△は減少) 30,309 △21,241
その他の流動負債の増減額(△は減少) △8,601 11,833
その他の支出 - 309
小計 157,315 330,372
利息及び配当金の受取額 7,231 6,044
利息の支払額 △247 △1,619
法人税等の支払額 △151,158 △115,966
営業活動によるキャッシュ・フロー 13,140 218,830
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の預入による支出 △500,000 -
有形固定資産の取得による支出 △1,746 △1,613
無形固定資産の取得による支出 △2,054 △2,550
投資有価証券の取得による支出 △199,010 △202,332
投資有価証券の売却による収入 129,735 -
投資その他の資産の増減額(△は増加) △14,866 △12,728
投資活動によるキャッシュ・フロー △587,941 △219,224
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) 100,000 -
長期借入れによる収入 200,000 -
インフォテリア㈱(3853) 平成28年3月期決算短信